SPAとは、speciality retailer of private lavel
apparel の略で、日本語では「アパレル製造小売業」といいます。
アパレルメーカーやアパレル小売業が、自社企画ブランドを開発し、直営店を出店して、直接消費者に販売する形態のことをいいます。
日本では、ワールドの「オゾック」や、ファイブフォックスの「コムサ・デ・モード」などが有名ですね。
海外ブランドでは、SPAの創始者ともいえる「ギャップ」が代表的です。
SPAの特徴をひとことで言うと、「短サイクルでの物づくり」があげられます。
店頭でのPOSデータ等を参考に、「いま売れるているものを、いま作り、いま店頭に投入する」という仕組みが、SPAの最大の特徴ともいえるものです。
SPA以前は、先に書いたように、実売期の1〜2年も前に商品企画を開始するという、ノンビリとしたことをしていましたが、そのようなサイクルは、今や過去のものになりつつあります。
アパレルメーカーの展示会も実売期の半年前というタイミングから、期中展や現物展など、限りなく実売期に近いタイミングで行なわれることが多くなってきました。
「アタリもあれば、ハズレもある」ファッションビジネスの世界で、出来る限りハズレを無くそう、というのがSPAというわけですね。
ちなみに、私はアパレルメーカーに勤めていたので、このSPAモデルの出現前と出現後、まさに「ファッションビジネスの激動の時代」を実際に現場で体験しています。
今思うと、SPAなど無い時代は、現場もの〜んびりしたものでした。
仕事のサイクルが半年ごとにはっきりしていて、集中すべき時期を過ぎれば、比較的手のあく時期、というのもあったのです。
ですから、そんなときは、みんな有給休暇をとったり、ここだけの話ですが、ムダ話をしたりして過ごしていました(^_^;)
デザイナーさんやMDさんなんかも、欧米のトレンドブック片手に、「来年はこんな感じかしらん。」なんて、結構優雅なものでした。
しかし、SPAの時代に突入して、一気に現場の雰囲気は変わりました。
とにかく現場は、時期に関係なく常に忙しくなりました。売れるものを求めて、常に集中していなければならなくなったのです。
おもしろいのは、企画を立てる際、参考にする媒体が変わってきたこと。
以前は、トレンドブックなど、実シーズンの1〜2年前に出る、いわゆる先行情報を基に、じっくりと時間をかけて企画を考えるのが主流でしたが、
今は、実シーズンの2〜3ヶ月前に出る、書店で一般に売っているファッション雑誌を参考に、商品企画を考える場面すらあります。
書店でファッション雑誌を買い込んできて、ターゲット層とマッチした社内の女性に、「この中で、君だったらどの服を買う?」と聞いて、即座にその写真を切り抜き、イメージマップを作成して、2週間程で市場に投入するという荒業を行なっているMD(マーチャンダイザー)もいるほどです。
いいか悪いかは別にして、「売れてナンボ」のこの世界、ファッションビジネスの世界は常に変化しているのですね。