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鏡リュウジ著 タロットの美術史〈全12巻〉 第6巻 15世紀のイタリアで誕生し、 現代の人々を魅了し続けるタロット。 多彩なイメージとともに、 その源流をたどる唯一無二のシリーズ。 〈第6巻:特別寄稿〉伊藤博明 ■著者・鏡リュウジより タロット——この言葉にはどこか妖しく人を惹きつける響きがある。 現在の実証的な研究により、15世紀半ばのイタリアで 貴族の遊戯用カードとして生まれたことがはっきりした今もなお、 タロットが放つ魅力は翳りを見せない。 本シリーズは大アルカナと呼ばれる切札の源流をたどり、 その元型的な広がりを感じられる絵画作品にリンクを見出し、 読者をイメージの旅へと案内しようとするものである。 タロットが一葉一葉に引き離された頁でありながら、 1パックで1冊の本であるのと同じように、 本シリーズは、1冊1冊が1枚の札であるのだ。 ■特徴 ・大アルカナを2枚1冊で解説 ・古代から現代までの多彩な図像を紹介 ・コンパクトで瀟洒な造本 ・ゲームや漫画他、創作のための資料としても ・〈特集1〉夢然堂「マルセイユ版タロットの世界」 ・〈特集2〉千田歌秋「近現代絵画に見るタロット」 ■シリーズ *第1期(24年1月刊行) 〈1〉愚者・奇術師〈2〉女教皇・女帝〈3〉皇帝・教皇 *第2期(24年3月刊行予定) 〈4〉恋人・戦車〈5〉正義・隠者〈6〉運命の輪・力 *第3期(24年5月刊行予定) 〈7〉吊られた男・死神〈8〉節制・悪魔〈9〉塔・星 *第4期(24年7月刊行予定) 〈10〉月・太陽〈11〉審判・世界〈12〉小アルカナ ■まえがき タロットの切札の旅も、ここで中間地点を迎える。 オーソドックスな切札のシークエンスの ほぼ中央に配置される「運命の輪」は、 物語構造で言えば起承転結の「転」にあたる。 運命の物語は、必ずどこかで 思いがけない変「転」に直面するものだ。 下にあったものが上になり、上にあったものが下になる。 この世における人生の変転を、西欧において人々は 運命の女神が回転させる車輪として表象してきたのである。 古代社会においては、「運命の輪」は 宿命の女神が紡ぎ出す変えがたい宇宙の必然の力、 すべてを統べる秩序の糸の源だとされてきた。 あるいは運命の車輪は、気まぐれに人の人生を左右する 幸運の女神の不安定な働きとみなされることもあった。 いずれにせよ、「運命の輪」は 人間の意志ではどうにもならない、 自律的な人生を左右する力として感知されてきたのである。 それに続く「力」はどうだろう。切札における「力」の番号は 前巻で述べたようにいくつかのバージョンがあるが、 「運命の輪」に続くカードとして考えると、 栄枯盛衰のこの世の中でも不動、 不屈の心の安定を示すようにも映ろう。 危険で荒々しい獅子を手なずけることができるのは、 運命の潮目の変化に動じることなく、 内的世界、そして外的世界と 穏やかに向き合うことができる「力」なのではないだろうか。 eDqoeiBGOmY |
セット 番号 |
内訳 (メーカー品番) |
数量 |
小売価格
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卸価格 | ||
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S1 |
JAN:9784422701660
JAN:9784422701660
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1点 |
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1点 ¥1,500
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鏡リュウジ著
タロットの美術史〈全12巻〉 第6巻 15世紀のイタリアで誕生し、 現代の人々を魅了し続けるタロット。 多彩なイメージとともに、 その源流をたどる唯一無二のシリーズ。 〈第6巻:特別寄稿〉伊藤博明 ■著者・鏡リュウジより タロット——この言葉にはどこか妖しく人を惹きつける響きがある。 現在の実証的な研究により、15世紀半ばのイタリアで 貴族の遊戯用カードとして生まれたことがはっきりした今もなお、 タロットが放つ魅力は翳りを見せない。 本シリーズは大アルカナと呼ばれる切札の源流をたどり、 その元型的な広がりを感じられる絵画作品にリンクを見出し、 読者をイメージの旅へと案内しようとするものである。 タロットが一葉一葉に引き離された頁でありながら、 1パックで1冊の本であるのと同じように、 本シリーズは、1冊1冊が1枚の札であるのだ。 ■特徴 ・大アルカナを2枚1冊で解説 ・古代から現代までの多彩な図像を紹介 ・コンパクトで瀟洒な造本 ・ゲームや漫画他、創作のための資料としても ・〈特集1〉夢然堂「マルセイユ版タロットの世界」 ・〈特集2〉千田歌秋「近現代絵画に見るタロット」 ■シリーズ *第1期(24年1月刊行) 〈1〉愚者・奇術師〈2〉女教皇・女帝〈3〉皇帝・教皇 *第2期(24年3月刊行予定) 〈4〉恋人・戦車〈5〉正義・隠者〈6〉運命の輪・力 *第3期(24年5月刊行予定) 〈7〉吊られた男・死神〈8〉節制・悪魔〈9〉塔・星 *第4期(24年7月刊行予定) 〈10〉月・太陽〈11〉審判・世界〈12〉小アルカナ ■まえがき タロットの切札の旅も、ここで中間地点を迎える。 オーソドックスな切札のシークエンスの ほぼ中央に配置される「運命の輪」は、 物語構造で言えば起承転結の「転」にあたる。 運命の物語は、必ずどこかで 思いがけない変「転」に直面するものだ。 下にあったものが上になり、上にあったものが下になる。 この世における人生の変転を、西欧において人々は 運命の女神が回転させる車輪として表象してきたのである。 古代社会においては、「運命の輪」は 宿命の女神が紡ぎ出す変えがたい宇宙の必然の力、 すべてを統べる秩序の糸の源だとされてきた。 あるいは運命の車輪は、気まぐれに人の人生を左右する 幸運の女神の不安定な働きとみなされることもあった。 いずれにせよ、「運命の輪」は 人間の意志ではどうにもならない、 自律的な人生を左右する力として感知されてきたのである。 それに続く「力」はどうだろう。切札における「力」の番号は 前巻で述べたようにいくつかのバージョンがあるが、 「運命の輪」に続くカードとして考えると、 栄枯盛衰のこの世の中でも不動、 不屈の心の安定を示すようにも映ろう。 危険で荒々しい獅子を手なずけることができるのは、 運命の潮目の変化に動じることなく、 内的世界、そして外的世界と 穏やかに向き合うことができる「力」なのではないだろうか。 eDqoeiBGOmY |
B6判変型 175mm × 148mm 64頁 |
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